投稿者:
• 2009/ 01/ 10 (土)

石川歯科医院 工藤 之昌

Ⅰ緒 言:

 全顎治療においては、歯牙の問題、歯周組織の問題、咬合の問題など様々な間態を解決していかなければならない。1本1本の歯をいかに保存できるかが鍵となり、大抵は、長期間の治療が必要となってくる。今回、一ロ腔内においてFOP、歯牙再植、歯根端切除を行い、歯牙温存に努めた症例を報告する。

Ⅱ症 例:

 60歳の男性で、全体的に歯がぐらぐらして痛いということで来院しました。上下左右大臼歯部は、ほぼ保存不可能な状態で歯牙の動揺著明でした。まず、保存不可の歯牙を抜歯し、冠が装着されている部分は、TEKに置き換えていき、必要に応じて根管処置を行いました。上顎両側中切歯の感染根管処置において、根管長測定器のメーターに異常な反応があり、原因不明であるが歯根破折かなにかを疑わせる感じでした。また、右下5は、根尖病巣が大きいため、まず根管処置を行いビタペックスにて仮根充し、歯根端切除時に術中根充を行う計画を立てました。
スケーリンゲ・SRP後の歯周精密検査の結果、ほとんどが4mm以上となり、全顎FOPが必要と診断しました。
まず、上顎前歯部のFOPと同時に上顎両側中切歯の抜歯をと計画しましたが、患者との相談の上、まずチャレシジ的にはなるが歯牙再植を行ってみようということになりました。上顎両側中切歯を抜歯したところ、根尖1/4の根側にパーフォレーションを認め、位置的には医原性とは考えにくく、外部吸収と考えられるものでした。術後駄目になることも予想し、患者へは伝え、口腔外で根管充填、歯根端切除し、パーフォレーション部は、スーバーボンドにて封鎖しました。抜歯窩は、鋭ひにて確実に感染組織を除去し、再植しました。また、その他の歯牙はFOPしました。
その後下顎前歯部のFOP、そして、右下臼歯部のFOPおよび右下5の歯根端切除と術中根充を行いました。創部治癒後、炎症なく歯周精密検査においても安定していましたので、補綴治療へと移りました。

Ⅲ結 果:

 補綴後も、疼痛、腫脹なく安定しており良好な結果を得ております。

Ⅳ考察および結論:

 抜歯の診断は、その状況により可否ありますが、患者の満足いく結果が得られました。今後も、メンテナンスの重要性について患者に考えていただきケアしていかなければいけないケースと考えております。

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