投稿者:
• 2009/ 01/ 15 (木)

伊藤 輝夫
日本歯周外科学会会長・日本口腔外科学会専門医・日本歯周外科学会認定指導医

ito略歴:
九州歯科大学卒業
国立がんセンター口腔科主任
東京大学医学博士号取得
長崎大学医学部助教授、退官

文部省在外研究歴:
 ニュージーランド (ミドルモア病院)
 英国(ロンドン大学イーストマン研究所)
 米国(ニューヨーク大学)

1987年:
名古屋市にて歯科・口腔外科開業
日本歯科医師会疑義解釈委員
日本歯科医師会調査室委員長

 広義のTlssue managementの意味は、顎・口腔およひ歯周組織などの疾患に対する治療後に、組織は一旦健康を回復するが、個体差や局所要因によって、後続治療や予防的見地からして望ましい歯肉・粘膜・無歯顎の形態にならない場合があり、また、インプラント埋入手術部位の形態異常や埋入後の経過中に発病や予後の危険が危惧される粘膜・歯肉などに対する治療的、予防的処置およひ管理手段などを意図した包括的用語である。取り扱う組織によって、軟組織の処置をSoft tissue managementと言い、硬組織(欠損部歯槽骨)の処置に対してHard(Bone)tlssue management、一方、歯周治療を包括的にPeriodontal tissue managementと呼ぶこともあり、さらに口腔機能的管理に対してOral managementと言ったり、いずれも2000年以後に耳にする用語である。いずれにしてもTreatment/Managementは表裏一体の語彙である。
 人は健康で、健全歯と口腔の機能性およひ審美性を生涯にわたり管理・維持することを望んでいるが、複雑・多様化する社会と生活環境のなかで、高齢化とともに、自然歯の延命率は8020には遠く及ばない8010に満たない現状(平成18年度調査)であり、高齢者の口腔に存在する歯の機能性については疑問がある。「歯はあっても噛めない」老人達の多いことは日常臨床に携わる歯科医は承知の事実である。因みに、歯の機能低下や歯を喪失する原因は、歯周病の進行・増悪による骨の喪失である。歯周病の進行により何らかの治療が施されるが、それぞれの歯周治療法(歯の延命か、抜歯など)の選択と手段の如何によっては、健康を獲得した治療後の無歯顎の骨量とその形態によっては、選択されるインフラント治療法とTissue maanagementの技術的難易度が大きく影響を及ぼすことになり、結果的にはインプラント機能の予後を悪化させることになる。
 本講演においては、インプラント臨床におけるTissue managementの方法論と、日常臨床で骨を温存する治療を如何に応用するか、症例を交えお話しします。

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