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• 2009/ 02/ 15 (日)

講師 岩田 哲也

日本歯周外科学会専務理事・指導医・日本補綴歯科学会認定指導医

 我々臨床歯科医として画像診断は、診断補助ツールとしてごく当たり前のようにパノラマ、デンタル、セファロなど歯科用レントゲン撮影を行い、日常臨床現場に大いに活用し歯科医学に無くてはならないものである。しかし、従来のレントゲンは3次元の対象物を2次元に投影された所謂「影絵」であるフィルムを、解剖学的知識や臨床経験で読み解くという診断過程に残念ながら術者間のばらつきが見られるのも事実である。言い換えればきわめてアナログな診断といえる。

 一方、近年のCT,MRIなどを用いた医学領域での画像撮影、診断装置さらには画像解析技術の進化発展は、デジタル処理の目覚しい進歩により、従来のレントゲン撮影による診断では不可能であった詳細な立体像や寸法再現性が一目瞭然に実現されるようになった。それら客観性のある視覚的画像が提供されることにより、従来のレントゲン撮影の限界である「あいまいさ」あるいは術者間の「診断のぶれ」の余地が少なくなっていくことは、いわば合理的な診断のデジタル化と考えられる。

 最近実用化された歯科用3次元CTは、従来の撮影装置がビームとして螺旋状に対象物にX線照射する方法と異なり、円錐状にX線照射する方法で装置1回転のみで撮影し時間も比較的短時間の約10~70秒程度で患者の拘束時間もごくわずかである。患者の撮影に対する装置の圧迫感も少なく、殆どの機種でパノラマ撮影と変わらない撮影方法により、臨床現場での応用が比較的容易にできるようになってきた。さらに様々なデジタル画像解析ソフトの開発により、それら撮影データをコンピューターにより画像再構成し、立体画像構築し視覚的画像として出力される。我々専門家のみならず、一般の患者に対しても理解しやすい画像をあらゆる角度から検討できるようになっている。

 今回、日常診療でのこの歯科用3次元CTを使用することで臨床歯科医として診療やインフォームドコンセントの助けとして何ができるのか、また最近の患者意識の高揚から糾弾されることが多くなってきた医療過誤および事故に対して回避する補助になるのか、について述べてみたい。

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